建学の精神/教育目標/アドミッションポリシー学長メッセージ千葉工業大学の事実学部学科工学部ナビゲーター創造工学部先進工学部情報変革科学部未来変革科学部大学院CITのサポートキャンパスライフクラブ・サークル/学費・奨学金入試結果アクセスマップ この活動は、千葉工業大学の学生が専門を問わず誰でも受講できる教養特別科目「ソーシャルアクティブラーニング」の1つとして開講されています。この科目では、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)を理解し、実践するために必要なバックキャスティング(未来起点の思考法)の方法を学んでもらいます。その学びをもとにして、SDGs課題に対する解説案を作成する高校生向けワークショップを企画実践することを通して、先進的なビジネスフレームワークとキャリア形成に重要なポータブルスキル(対人力、対課題力、対自己力)の修得と向上をめざしています。 今進めているのは、12番の「つくる責任つかう責任」を主な目標として、地元千葉の高校生がフードロスを少なくさせるような「スイーツ」を地域企業と一緒に開発して、実際にふるさと納税返礼品として販売するという活動(一社:MIRAI-KOMINKA for School)に参加しています。本学の学生は、課題発見部分の探求とスイーツのアイデア展開に役立つワークショップを主導していま 携帯電話やノートPCを使った通信は私たちの日常生活には欠かせないものですが、災害発生時などには電源の喪失、無線通信基地局の破損などにより一時的にでも通常の通信ができなくなることが考えられます。そんな時でも、何らかの手段で最小限のメッセージ交換ができれば安心ですね。 私は情報通信ネットワークにおける効率的な情報共有の研究をしていますが、その中の1つに、DTN通信を応用した効率的なメッセージ交換があります。DTN(Delay、Disconnection、Disruption Tolerant Networking)は、通信の遅延や一時的な切断があっても粘り強くメッセージを届ける技術です。わが国でも大きな災害に見舞われた場合、一時的にこのような技術が役立つかもしれません。 この分野の中でも私たちは主に蓄積運搬型メッセージ交換(下図参照)の効率を向上させる基礎研究を行っています。基地局経由の携帯電話ネットワークやWi-Fi回線を用いずに、ある携帯端末から誰かに届けたいメッセージがあれば、たまたま出会った別の端末に直接Bluetoothなどを用いてメッセージを預け、その端末が移動してまた別の端末に出会う度に、次々にバケツリレーのようにコピーを渡して拡散させることで、最後は目的の相手に届けるというものです。このためには自分のためだけでなく、他の誰かのためにも協力してあげることが必要です。私の研究室では、このような通信を効率よく行う手順を考え、良いアイデアが浮かんだら、コンピュータ上のシミュレーションでその効果を確かめることを繰り返しています。す。SDGsがもたらす意義を知識として理解するのは重要ですが、行動目標ですから、先ず動くことがより重要になります。そのワークショップ体験で得た気づきを他者にしっかりと伝えられるように再構成することで、自分の理解も深まります。SDGsの目標に対し、高校・大学・企業・自治体が一体的に協力しあって実践する千葉工業大学ならではの特色ある授業となっています。※ Education for Sustainable Development の略で、「持続可能な開発のための教育」 柑橘類には、リモノイドと呼ばれる苦みのある成分が特有に代謝され(図1)食品に不向きなため、品種改良が進み原種の個体数は激減しています。強い苦みのあるリモノイドは、抗ウイルス、抗細菌、抗腫瘍、抗マラリア等の作用があります。強い苦みは、地球と共に長い年月を経て進化してきた柑橘が生き残るために獲得した尊い能力なのです。私たちはこの「リモノイド」に着目し、世界中に散らばった柑橘類の持つ力を、病気の予防と治療に役立てたいと思いました。 世界は、教育の向上で成人病の発症が改善され始めていますが、高齢化による認知症総患者数は世界で約5000万人、日本では700万人以上そのうち約500万人が治療法のないアルツハイマー病(AD)を発症しているとされています。さらに若者でも肥満や糖尿病がうつ病や認知症へのリスク因子になりつつあり病気の予防は緊急で重要な課題です。 私たち千葉工業大学の研究チームは、日本には、原種の柚子が現存していることを見出しました(図2)。柚子種子リモノイドの特性をいかし、腸から脳の病気を予防しようと考えたのです。これまでに、脳の病気を発症するモデルマウスに原種の柚子種子から抽出したリモノイドを投与し、横浜市立大学、インド・アミティ大学との共同研究で治療法のない確実に死に至るサンドホフ病の病態を抑制し、2021年12月には千葉工業大学の研究チームでADの抑制にもリモノイドが効果的であることを発見してスイス・バーゼルから世界に発信されました。図1 代表的な柑橘リモノイド持続可能な世界をつくる上で欠かせない工業技術の研究や、そのために必要な教育を推進するとともに、運営に際しても再生可能エネルギーの導入を行うなど、省エネルギー化にも努めています。工学部 情報通信システム工学科菅原 真司 教授千葉工業大学 副学長 SDGs推進担当 創造工学部 デザイン科学科長尾 徹 教授教育センター 化学教室南澤 麿優覽 准教授017詳細はこちら図2 原種の柚子ESD※教育ワークショップの企画と実践災害時でもメッセージを届ける技術柑橘種子で命をつなぐ輪を作ろう!未来はキミたちに託されている
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