令和7年度 創造選抜 過去問題
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2 課題演習:放物線の性質 (Properties of parabola) Fig. 1 Focus and directrix of parabola 1.放物線の定義と方程式 直線上の点の位置,または平面上の点の位置を座標(coordinates)という数,または数の組を使って表し,放物線(parabola)の幾何学(geometry)を展開する.平面上に定点Fと定直線dが与えられているとき点Fに至る距離と直線dに至る距離の等しい点Pの軌跡を放物線pとよび,この場合の点Fを放物線の焦点(focus),直線dを準線(directrix)という(Fig. 1).点Fから直線dへ下した垂線の足を点Aとし,点Fと点Aを結ぶ直線をx軸,線分AFの垂直二等分線(perpendicular bisector)をy軸にとり放物線の方程式を求める.このx軸とy軸の交点を原点Oとする.点Fの座標を(𝑐,0)とすると直線dの方程式は𝑥=−𝑐となる.ただし,𝑐>0である.放物線上の任意の点Pをとり,座標点を(𝑥,𝑦)とする.点Pから直線dへの垂線と直線dとの交点を点Hとすると,点Fと点Pとの距離𝐹𝑃̅̅̅̅は𝐹𝑃̅̅̅̅=√(𝑥−𝑐)2+𝑦2,点Hと点Pの距離𝐻𝑃̅̅̅̅は𝐻𝑃̅̅̅̅=|𝑥+𝑐|となる.点Pは放物線上にあるので𝐹𝑃̅̅̅̅=𝐻𝑃̅̅̅̅となり放物線の方程式𝑦2=4𝑐𝑥を得る.これはx軸に関して対称でy軸の右側に位置しており,原点Oは放物線の頂点(vertex),x軸は放物線の軸(axis)となっている. 2.放物線の接線 放物線の接線(tangent)は,この放物線と一つの交点を持つ直線である.放物線𝑦2=4𝑐𝑥上の任意の点𝑃1の座標を(𝑥1,𝑦1)とするとき,放物線の接線の方程式はy𝑦1=2𝑐(𝑥+𝑥1)となる.この接線の方程式に,y=0を代入すると,この接線とx軸との交点Tの座標が(−𝑥1 ,0)となる.点𝑃1からx軸に垂線を降ろし,その交点を点Bとする.この- 42 -

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